行政上の法律関係
〇行政上の法律関係における適用法
・行政上の法律関係と民法の適用
行政上の法律関係につき民法の適用が争われる場合
民法(旧)177条
旧自作農創設特別措置法に基づく農地買収処分について
・個別法解釈の仕組み解釈
判例は、行政上の法律関係について、当該法律関係を形成す
る行政処分の根拠法の趣旨や、その法律を定める仕組みに即
した解釈により、民法の適用をはじめとする法律適用関係を
個別に判断すべき
・消滅時効(金融債権)
どのような金銭債権について会計法が適用されるかは、同法
の解釈により導かれるのであり、公法上の金銭債権という概
念を介在させることは不要。
〇民事法と行政法令の不整合
民法234条1項は、建築を築造するには建築基準法65条
は、防火地域等において外壁耐火構造の建築物については隣地
境界線に接して建築することを許容する。最高裁は建築基準法
65条は、相隣関係定める民法234条1項の特則であるとし
て建築基準法が優先するとした。
〇民事法上の一般原則の適用
・信義誠実の原則に照らし、その施策の変更にあたってかかる
信頼に対して法的保護与えられる。
〇行政法規違反の法律行為の効力
・統制物資たる煮乾イワシにつき、旧臨時物質受給調整法に違
反してなされた売買契約を、同法が強行法規であると解釈し
て無効とした。
・食品衛生法上の無許可営業による精肉販売の売買契約につい
て、同法は単なる取締法規にすぎないと解釈して有効として
いる。
・ある行政法令が取締法規・強行法規いずれであるかを判断す
る基準は、必ずしも明らかでなく、行為規制定める個々の法
令の趣旨、目的踏まえつつ、個々の取引関係ごとに、有効・
無効の結論を導くべきである。
〇公物に関する法律関係
公物とは
・国または公共団体等により、直接公の目的のための有体物を
いう。官公署の用に供される公用物(庁舎、敷地)と、公衆
の用に供される公共物(道路、河川、海岸、公園)に分けら
れる。
公物の使用関係は①一般使用②許可使用、③特許使用の3つに
区分される。
一般使用(自由使用)
公衆による公物の最も基本的利用形態、国民の自由な使用が予
定されており、その本質の沿った使用関係。
許可使用
法律上の一般的禁止が申請によって解除されること(許可処
分)により認められる使用形態。通常と異なる使用について、
利用調整の観点から行政庁の許可が必要とされる。
特許使用
特定人対し、公物の独占的使用を認める。国有・公用財産の目
的外使用許可。道路の一部に電柱を設置したり、ガス管を埋設
したりする場合の占用許可
〇行政上の権利
ある権利と公権・私権と概念が二分するのではなく、個別の法
令がその権利つき特別の規定を規定を置いていればその規定に
従い、法令上の定めがない場合について、その権利に関する実
定法令の趣旨・目的を解釈し、一身専属的な性格などの特殊
性の有無を判断するのが妥当。